インソールとは?


靴の中敷きのことです。

一般的な靴の中敷き=インソールは、

靴の製造上の都合で、靴の内側にできた縫い目や、素材の合わせ目などの段差から足裏を守るために入れる敷き革(しきかわ)です。

 

一部スポーツシューズに入っているインソールには、ややクッション性を持たせているものもありますが、最初から靴に入っているインソールには足裏を縫い目や段差から守る、クッションをよくして足あたりをよくする、と言う目的以外の機能はありません。

 

一般的に販売されている別売りのスポーツ用のインソールは、元々入っているインソールを抜いて入れ替えて使います。

 

市販されている別売りのインソールには、

・サイズ調整用インソール(入れることでサイズ調整をする)

・消臭インソール

・クッションインソール(ゲルや人工筋肉と言われるようなゴム系素材を使うことが多い)

などがあります。

一般的な靴に入っているインソール
一般的な靴に入っているインソール


オーダーメイドインソール作成
 オーダーメイドインソール作成

トップスポーツの選手たちが使用するインソールの多くは、

アスリートの足型に合わせてオーダーメイドで作成する。

オーダーメイドインソールやカスタムインソールなどと呼ばれているインソール・中敷きです。

 

インソールのトップブランド大手として有名なのは

北米を中心にシェアを持つ Superfeet スーパーフィート

ヨーロッパを中心にシェアを持つ SIDAS シダス  

 

などがスポーツインソール2大ブランドと言えます。



その他、数々のメーカーのインソールがありますが、

これらのメーカーの目指している機能とは、足のアーチ(土踏まず)やカカトを立体的にサポートするということです。

 

人間の足は「土踏まず」が存在し、足裏の「アーチ」と呼ばれています。

土踏まずのアーチは直立二足歩行をする人間だけにしかないものです。

 

人間はこの土踏まずのアーチがあるおかげで、歩いたり、走ったりスポーツをする際に、衝撃を和らげる着地ができたり、効率よくスムースに重心の移動ができるようになります。

土踏まずは人間だけにある足裏の構造
土踏まずは人間だけにある足裏の構造


インソールあり(左)インソールなし(右) 
インソールあり(左)なし(右) 

ところが土踏まずのアーチは、体のアライメントが崩れることで機能を低下させてしまいます。足のアライメントが崩れる代表的な例は、扁平足、甲高足などのアーチの高さの変化や、指の変形などから起こる外反母趾やハンマートウなどが挙げられます。

 

この土踏まずの機能をインソールで立体的に支えてあげようというのが、

機能性インソールと言われる、アーチサポートやヒールカップと言った機能を持った

別売りのスポーツインソールなのです。

 



大手スポーツインソールメーカーも、元々スポーツからスタートしているブランドがほとんどですが、足の問題はスポーツではケガを直結しているために、足の病気=足病学の専門家などが研究し、開発の後ろ盾となっていることが多いようです。

 

ドクターは足の治療の専門家ですが、スポーツの専門的な動きやスポーツシューズについて詳しいわけではありません。また足のケガは固定や保存(悪い動きを出さないように制御する)ことが基本で行われるため、動きよりも固定を重視したり、靴の幅に合わないなどの問題がよく起きます。



大量生産可能なレディメイドインソール
大量生産可能なレディメイドインソール

また、大手インソールメーカーの多くは、大量生産型のレディメイドインソール(成形しないでそのまま使えるインソール)を大手スポーツチェーンやドラッグストアなどで数を売ることに注力をしてしまいがちです。大量生産インソールは、金型で成形され、安価に生産が可能です。

 

レディメイドのインソールのデメリットとしてはアーチの形が左右対象であるために、片足のアーチにはよくても片足には過矯正になってしまうことがありうること、アーチの高さなどが個々のユーザーに適正なものかどうか判断がつかない状況で使わざるをえないことにあります。



オーダーメイドインソールは作成に手間ががかかり、作成する人も育てなければなリません。また、正しく効果を発揮するオーダメイドインソール作成には、足と体に関する知識だけでなく、スポーツでの体の使い方やスポーツシューズに関する知識がなくてはなりません。さらに、良い状態の足型を採取することがオーダーメイドインソールの効果に大きく影響します。